2025年1月10日にBS帯域の再編が行われ、BS10が開局しました。
「BS10」が10日19時開局。BSJapanext/スターチャンネルが引っ越し - AV Watch
これに合わせて、周辺の他チャンネルについてもトランスポンダの移動が発生し、Mirakurunなど能動的なチャンネルスキャンの出来ないチューナーソフトではチャンネル設定の修正が必要です。
実をいうと、2024年10月ごろの再編時には特に対応をしていなかったのでその分も合わせて今回対応をした際の備忘録です。
(次のチャンネル再編時に慌てないように)
環境説明
ハードウェア
チューナーカード:PX-W3PE V2.0
ネイティブPCIeモデル(非USB接続)だった頃のPLEXカード。
内蔵カードリーダは使用していない。
公式ドライバを利用。
カードリーダ:BOLWEO ICカードリーダー
Amazonで激安(850円くらい)で買ったやつ。
ソフトウェア
BonDriver:新版BonDriver(up0625.zip)→BonDriver_BDA改
2014年くらいに導入したときから新版を使い続けていた。
今回、BonDriver_BDA改+BDASpecial_PlexPXに移行。
最近のはやりはpx4_drv系らしいがドライバ入れ替えが面倒くさかったので、公式ドライバでそのまま利用できるBonDriver_BDA改を利用することに。
視聴アプリ:TVTest(0.10.0系の新しいやつ)
もともとはこれまた2017年くらいに入れたバージョンを使っていたが、64bit版もあるので新しいバージョンを導入。
とはいえ、実際に番組を見るのは別マシンで、これはチャンネル一覧取得用。
録画コマンド:BonRecTest(2016年頃の当時物)
特に入れ替えなしで継続利用。
どうやら手元のものは32bit版だったらしい。
チューナーソフト:Mirakurun 3.9.0-rc4
3.9.0-rc4は公式にWindows非対応だが、無理やり導入して使っている。
再起動操作以外の観点では特にトラブルなし。
(GUI上のRestartボタンは効かない、Windows側のサービス一覧から再起動必須)
録画ソフト:EPGStation (2.6系)
継続利用。特に触らない。
BSトランスポンダ移動対応
大前提(基礎知識)
BSトランスポンダとは
BSパラボラアンテナはBS帯域の電波をまんべんなくキャッチしてくるため、チューナー側にて受信した電波のどの帯域を参照するか指定する必要があります。
約11.7GHz~約12.2GHzまでの電波周波数をBS-1からBS-24までで24分割されており、これは「物理チャンネル」と呼ばれています。
物理チャンネルの一覧は テレビ受信向上委員会 のページなどで確認ができます。(ページ下部の「BS放送の周波数」リンクより)
今回のBS再編について
今回のBS再編では、もともとBS-23chに居た「BS Japannext」が「BS10」に生まれ変わるにあたってBS-15chに移動してきました。
このため、物理チャンネル設定を変更せずにいた場合、BS10を受信することが出来ない形となります。
BonDriver_PlexPX_S用設定ファイル修正
Mirakurunの設定ファイルに手を付ける前に、そもそも録画コマンドであるBonRecTestが対象のチャンネルをオープンできる状態にしなければなりません。
このため、BonDriver_PlexPX_Sx.iniの設定ファイルを修正し、正しい周波数帯を指定し直します。
デフォルトコンフィグの[TuningSpace00]
BDASpecial-PlexPX/doc /BonDriver_PlexPX_S.ini より抜粋
最新化した状態での[TuninSpace00]
この状態の.iniファイルを参照可能なBonDriverファイルをTVTestで指定し、追加された新チャンネル(BS10など)が視聴できることを確認します。
TVTestを使ったチャンネルスキャンの実施
Mirakurunの channels.yml に指定するチャンネル番号は、Windows環境の場合はTVTestのチャンネルスキャン結果の値と一致する形となります。
人力で計算してもよいですが、前述のコンフィグが正しく読み込めているかの確認も兼ねて、TVTest側でBSのチャンネルスキャンを実施し「ch2」ファイルの作成を行います。
以下は、自宅環境にてスキャンした結果(ch2ファイル)をCSVとして読み取った結果です。Mirakurunのchannels.ymlを作成する
スキャン結果のうち「名称」「チャンネル番号」「サービスID」の3つを使って、コンフィグを作成します。
channels.ymlの記法は
- name: 名称
type: BS
channel: 'チャンネル番号'
serviceId: サービスID
isDisable: true/false
といった形式ですので、この形式に変換します。
人力でやると禿げてしまうので、ChatGPTに丸投げしました。
以下に、チャンネル情報を示したCSVファイルがあります。
【先程のチャンネルスキャン結果を貼り付け】
このCSVファイル内容について、状態列が1の行のみを抽出したうえで、以下のフォーマットに従ったYAMLのリストに変換をしてください。なお、変換時に名称の全角アルファベットを半角アルファベットに変換してください。
- name: 名称
type: BS
channel: チャンネルを文字列とする
serviceId: サービスID
isDisable: 状態が1の場合はfalse、状態が2の場合はtrue
結果得られたYAMLリストは以下の通りとなります。
このYAMLリストをMirakurunのコンフィグフォルダに設置したうえで、Mirakurunを再起動してEPG取得が完了すれば作業終了です。
念の為、EPGStationなどから録画確認を行うなどしたうえで、作業を完了しましょう。