メインPCをRyzen7 1700に変更した

2017/05/22

PC

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自宅で使用しているメインのPCは、Core i7-6700を使用していました。
3月にAMDが新CPU「Ryzen」シリーズを発売した時から、その高いコストパフォーマンスと、8コア16スレッドと言うIntelではエンスージアスト向けでしか提供されないコア数をメインストリームで利用できるという魅力に興味津々でした。

そしてこの度、念願叶いRyzen7シリーズ中では最下位モデルではありますが、8コア16スレッドモデルとして最も廉価に手に入る「Ryzen7 1700」へとメインPCを更新しました。
Ryzen7の実力については各メディアで報じられていますが、私の使用環境での変化などについてレビューしたいと思います。
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 Ryzen7シリーズは「1700」「1700X」「1800X」の3モデルが展開されています。
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3モデルとも8コア16スレッドのモデルですが、X付きのモデルはXFRというIntelのターボ・ブースト・テクノロジーのような自動高クロック化機能が備わっており、上位モデルほど定格周波数が高くなっています。

ただし、Ryzenシリーズは全モデルが「倍率ロックフリー」になっており、定格クロックの差はあくまで定格の数値であり、各ユーザーがオーバークロックを施すことで上位モデルと同等の性能を手に入れることができるというメリットがあります。

Ryzen7シリーズでは、最下位モデルの1700にのみ純正クーラーが付属します。
このクーラーは、ファンガード的に付いている円形の縁部分がLEDリングになっており、付属のLED制御ケーブルをマザーボードに接続することで、色を調整しながら光らせることができます。
ただし、今回はより高い冷却性を求めるため今まで通りサイズ製CPUクーラーの虎徹を使用することにしていたため、このCPUクーラーは使用していません。

 マザーボードは、CPUとセットで購入したASUS製の「PRIME B350-PLUS」を使用します。
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マザーボードとしてこの板が良かったという訳ではないのですが、全国のPCパーツショップで実施していた、RyzenパーカーをゲットするためにはASUS製マザーボードが指定であったのでこの製品を選びました。

マザーボードは一般的なATXサイズです。
これと言って特徴的な部分もないマザーボードですが、ミドルレンジの製品なため上位モデルと比べると見劣りする部分が多数あります。

CPUソケットは、Ryzenシリーズから新しくなったSocket AM4が採用されています。
AM4ソケットもこれまでのAMD系マザーボードと同じくPGAタイプを採用しており、CPU側にソケットピンが備わっています。
Intel系のLGAタイプと違い、マザー側のピン折れを心配する必要が無いのは良いですね。

チップセットはAM4ソケットではミドル向けとなるB350を採用しています。
X370チップセットとの違いはSATAポート数やPCI Expressのレーン数、SLI対応などにありますが、Intel製とは異なりB350チップセットでもCPU倍率の変更が出来ます。
本マザーボードでは黒ベースにヘアライン加工の施されたヒートシンクが備わっており、赤色のLEDライトアップ機能が備わっています。

 メモリスロットは4本、RyzenシリーズからAMD製CPUでもDDR4メモリが採用されました。
ただし、Ryzenシリーズはメモリに関しては非常にシビアであり、メモリクロックの制限にとどまらず、シングルランク品/デュアルランク品により搭載できる枚数やクロック数に違いが生じるという点があります。
その為、Intel製CPUで使用していたDDR4メモリをそのままRyzenに移植した場合、本来の性能が発揮できない可能性もあります。

 マザーボードの電源フェーズ数は6となっており、上位機種と比べると見劣りします。
また、VRMヒートシンクも小さめとなっています。
CPU補助電源は8ピンタイプが採用されているため、電源ユニットを選ぶ仕様になっています。

 拡張スロットは、このご時世になって未だにレガシーデバイスであるPCIスロットが残っているものになっています。
PCI Express x16スロットは3.0対応となっており、CPU直結のグラフィックボード用スロットになっています。
x16スロットは2つあり、AMD CrossFireXに対応していますが、CFX時には2番目のスロットはPCI Express3.0 x4接続となり、チップセット経由となります。
その他には、PCI Express 2.0 x1が2つ、PCIスロットが2つ備わっています。

SATAポートは6ポートが用意されています。
2ポートがCPU直結、1ポートがチップセット経由となります。

最近ではすっかりメジャーになったM.2端子も備わっています。
M.2端子はPCI Express接続、SATA接続の両タイプに対応しています。
ただし、M.2端子利用時はSATA端子が2つ使用できなくなる排他仕様になっています。
PCI Express 3.0 x4接続になっているため、最新のNVMeタイプのSSDもフルスピードで利用可能です。

背面端子はシンプルな構成です。
最新のUSB3.1 Type-A端子(水色)が備わっているあたりが世代を感じます。
映像出力端子はD-Sub、DVI-D、HDMIの3系統が備わっていますが、Ryzenには内蔵グラフィックスは備わっていないため、今後登場するであろうAM4対応のAPU待ちになります。

 今回の構成では、安定動作が必要であったためメモリも新規に購入しました。
以前の環境で使用していたTeam製のDDR4-2133メモリは詳細スペックが把握できていなかったため、新規にCFD販売のCrucial製メモリ「W4U2400CM-8G」を購入しました。
DDR4-2400対応のメモリで、販売店にてシングルランク品としてRyzenでの動作確認が出来ているモデルを購入しました。

前述したとおり、今回は冷却性重視のためにサイズ製の虎徹を継続利用することにしていました。
虎徹には初期でAMD用の取付キットはありますがAM3+までの対応となっており、ピッチ変更のあったAM4ソケットには互換性がありません。
その為、サイズから販売されているAM4用のマウンティングキットを別途購入する必要があります。

 CPUをマザーボードに取り付けた後、純正のCPUクーラー取り付けブラケットを取り外し、スタンドオフを挟んでからマウンティングプレートを取り付けて完成です。

メモリスロットは外側に位置するグレーのソケットが推奨となっていたため、そちらを使用します。
RyzenではDDR4メモリを4枚挿して使用した場合、クロック数が大幅に下がってしまうため、出来るだけ少ない枚数で利用することが推奨のようです。

マザーボードを入れ替え、すべての配線をやり直して完成です。
ポートの位置等が変わるため、裏面配線を全てやり直さないといけないのが面倒ですね。
頻繁に組み替えるユーザーは無理に裏面配線をしないほうが良いかもしれないですね。

 というわけで、換装終了です。
OSを立ち上げて、正しくRyzen7 1700が認識されていることを確認します。
チップセットドライバー等は全て公式ページからダウンロードしてインストールをします。
Windows10では、起動後にWindows Updateサーバー経由で自動的にドライバーが当たりますが、バージョンが古かったり、メーカーごとの最適化が行われていない場合もあるので、マザーボードメーカーから最新のドライバーをダウンロードすることが推奨されます。

タスクマネージャーでも正しくCPUが認識されていることを確認します。
4コア8スレッドから8コア16スレッドへ移行すると、タスクマネージャー上の論理コアグラフが一気に増えるので楽しいですね。

なお、今回マザーボードごとの交換となったためWindowsはライセンス認証が通らなくなります。
事前にMicrosoftアカウントにライセンスを紐付けておき、換装後にライセンス再登録を行う予定だったのですが、謎のエラーで弾かれてしまいました。
今回は、Microsoftサポートのチャットを経由し、最終的には電話認証(正しくは電話と遠隔操作の組み合わせ)で新しいライセンスキーを発行してもらいました。
Windows7からのアップグレード版を用いていたためなのか、その他の要因なのか、具体的には教えていただけませんでしたが、きちんと正規版のライセンスを所有していることを確認できればスムーズに手続きしてもらえるので、パーツ換装に関しては余り心配することはないかなと思いました。

次の記事で、具体的にCore i7-6700から大きく性能向上が見れた点と、そうでもなかった点をご紹介したいと思います。

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