前回の記事の続きになります。
Windows8.1をインストールしたInspiron 11ですが、インストール完了後もデスクトップ画面右下に表示されるビルド番号の表示が消えませんでした。
変だなと感じライセンス状態を確認すると、ライセンスが認証されていないという表記が出ました。
DELLのノートPCで、Windows8以降を標準搭載する機種では全てDPK(Digital Product Key)と呼ばれるプロダクトキーがマザーボードに直接書き込まれ、これが読み込まれることで自動で認証がされるというものです。
(※参考:■ Windows8におけるアクティベーション(ライセンス認証)について)
しかし、このプロダクトキー自体が無効であるとの表記が出ていました。
詳細な情報を知るためにコマンドプロンプトを管理者権限で起動し以下のコマンドを実行します。
C:\Windows\system32>slmgr /dli
結果、以下の様な画面が表示されます。
ライセンスの通知理由として、0xC004F009(猶予期間の期限切れ)と表記されていました。
Googleで検索をしてみると、DELLではどうやら似たようなトラブルが発生していることがあるようにも思えます。
(※例:プロダクトキーの認証画面が出るようになりました。 - マイクロソフトコミュニティ)
上記の例でも、先ほどのDELLの公式サイトの最下部にある例も、修理などによってシステムボード自体が交換となった場合にDPKが不一致となりライセンス認証ができなくなることがある、と言った内容に取れます。
今回の製品で、オークションの商品説明にて
※名義変更やDELLのサポートは受けることができませんので、予めご了承下さい。
と太字で書いていた理由は、システムボードの交換でDPKが不一致となったためライセンス認証が行えなくなり、DELLから送付された新しいDPKの記されたライセンス証書を紛失してしまったため再認証が出来なくなっている、ということなのだろうと判断しました。
従って、この件について本来の所持者でない私がDELLへ連絡しても新しいDPKを送ってもらえるとは思えませんし、悪評高いDELLサポートとやり取りするのは時間の無駄と判断したので新たにライセンスキーを入手することにしました。
手元には未使用のDSP版Windows10(64bit)がありましたが、これは別の用途で今後使用する可能性があるため出来るだけ使用したくありませんでした。
Microsoft Windows 10 Home (32bit/64bit 日本語版 USBフラッシュドライブ)
posted with amazlet at 15.10.25
マイクロソフト (2015-09-04)
売り上げランキング: 3
売り上げランキング: 3
新規で購入するとなると、最安でもNTT-X Storeで販売しているDSP版Windows8.1(64bit)ですが、それでも9800円もしてしまいます。
大学で安く手に入れられないか調べてみましたが、大学生協で取り扱っているライセンスはWindows 8.1 Proのエンタープライズ版が最安でしたがそれでも9000円前後でした。
これらを購入してしまうと、せっかく安く手に入れたはずのInspiron 11が結果的に高く付いてしまうと考えたため、出来るだけ安価にOSを入れたいところです。
そこで気がついたのが、Microsoftが公式で学生向けに提供しているDreamsparkというサービスです。
大学側が登録をしていれば、その大学の学生は無料で開発ツールやサーバーアプリケーションなどをダウンロード・インストールできるというものなのですが、ここに無料のOSが何種類かあることを思い出しました。
名前の知られているOSとしては、Windows Server 2012などもありますが、これらを無料で使用できるというのは非常に大きいところです。
(WS2012は定価で買うと13万近くするOSソフトです)
Windows Server 2012 R2 Standard 日本語版 5 CAL付
posted with amazlet at 15.10.25
マイクロソフト (2013-11-01)
売り上げランキング: 508
売り上げランキング: 508
しかし、サーバー用OSは制約が多く、学生が日常的な用途として使うには不向きなOSです。
そこで今回インストールしたのが、右上にあるWindows Embedded 8.1 Industry Pro with UpdateというOSです。
聞き慣れない名前のOSですが、Industryという名前の通り、産業機械の組み込み向けOSとして開発されたOSです。
しかしこのOS、実際には通常版のWindows8.1 Proにロックダウン機能(機能やリソースの一部に制限を付ける機能)を付加した程度であり、その機能を使わないのであれば通常のWindows8.1 Proと同様に使用できるというシロモノなのです。
早速、DreamsparkからOSインストール用のisoファイルをダウンロードし、RUFUSを使用してUSBメモリにインストーラーを作成してインストールを行いました。
OSインストール完了後、システム情報を見てみると、Windows Embedded 8のロゴが表示されますが、UIや使用感は通常のWindows8.1と同じように使用できました。
今回、学生という立場を利用して無料でWindows OSをインストールすることが出来ました。
一度インストールしたソフトウェアは卒業後も有効であるとの記述があるため、今回インストールしたOSは誤ってアンインストールしてしまうことがなければ今後も継続利用していくつもりです。
ヤフオクでは「OS無、リカバリー領域なし、プロダクトキー無し」といったタイプのパソコンが、性能の割には安価で出品されているものが多く、こういった製品は一般の人は手を出しにくいために落札競争になることも少ないため、掘り出し物が意外と多いジャンルなのですが、WindowsOSを無料でインストールできるこのようなサービスがあれば、こういった掘り出し物も最大限に活かすことが出来るなと感じました。