この度、外部からの参加が可能なMinecraftサーバを構築しました。(と言っても限られた人間にしか開放しない予定ですが)
サーバ構築にあたっては、逸般の誤家庭には普通にある仮想基盤上に仮想マシンを構築しましたが、せっかくなのでDocker環境を利用したMinecraftサーバを構築してみました。
構築の流れを前後編で記録しておきます。
前編:Dockerホスト構築編
後編:Minecraftコンテナ構築編
Dockerホストを構築する
仮想基盤の準備
今回の仮想基盤としてはESXi7.0環境を利用しています。
仮想基盤の性能は以下の通りです。
- CPU
- Ryzen7 1700(8コア16スレッド)
- メモリ
- DDR4-2666(32GBx2)
- ストレージ
- ADATA SP900 (SATA SSD 120GB)
- WD30EZRZ(SATA HDD 3TB)
- KIOXIA EXCERIA G2(NVMe SSD 1TB)
Photon OSをインストールする
今回、DockerホストのOSとしては「PhotonOS」を利用します。
Photon OSはVMware製の軽量なコンテナホスト向けOSで、以下のような点が特徴です。
- vSphere環境向けに最適化されたコンテナホストとして設計されている
- デフォルトでは非常に軽量に作られている
- VMwareによるセキュリティ関連の調整がされている
- デフォルトでDockerコマンドなどが利用可能
Photon OSはOVAパッケージとして配布されているため、このイメージをESXi上にインポートするだけで利用を開始できます。
Photon OSをセットアップする
Photon OSではtdnfコマンドを利用してアプリケーションのインストールなどが可能です。
デフォルト状態では日本語化などが不十分なため、以下のコマンドを実行して日本語対応します。
# tdnf check-update && tdnf update -y
2.sudoコマンド、lessコマンド、wgetコマンド、gitコマンドをインストール
# tdnf install sudo less wget git -y
3.キーボードユーティリティを導入してコンソール操作を可能に
# tdnf install kbd -y
4. 日本語関連パッケージを導入
# tdnf install glibc glibc-i18n -y
5. locale設定からキーマップをjp106に
# localectl set-keymap jp106
その他、ユーザの追加やパスワードの設定などを行います。
docker-composeを導入する
Photon OSはデフォルトでdockerコマンドが利用できますが、docker-composeはデフォルトでは利用できません。
なので、docker-composeのインストールをおこないます。
$ wget -O docker-compose https://github.com/docker/compose/releases/download/v2.7.0/docker-compose-linux-x86_64 $ sudo mv docker-compose /usr/local/bin $ sudo chmod 755 /usr/local/bin/docker-compose
docker-composeのバージョン情報が表示されれば準備完了です。
$ docker-compose -v Docker Compose version v2.7.0
次は、Minecraftサーバを構築するためのdocker-compose.ymlを作成します。